「なんでこんなに歯磨き嫌いなの?」
「顔を触るだけでも、嫌がるの?」
はじめに
発達障害児の歯磨きは、お口のなかを清潔にすることはもちろん、お口の中へ適度な刺激や歯磨き動作を獲得するために必要です。しかし、お口はからだのなかでも特に敏感な場所ですから、触られたり、歯を磨かれたりすることに対して抵抗したり、嫌がったりすることが多いのも事実です。しかし、お口の機能の発達には、お口の中を触ったり、歯を磨いたりする刺激も必要です。
ここでは、発達障害児のための歯磨き法をご紹介します。
歯磨きの方法
乳幼児期からの歯磨きは、寝かせ磨きが一般的です。頭を固定させやすく、お口のなかも観察しやすい姿勢だからです。歯ブラシを持たない方の手で、唇や頬を排除することで、歯ブラシの毛先の位置を確かめやすく、歯茎に毛先が強くあたることを防ぐことができます。
しかし、「歯磨きさせてくれない」、「動いて磨けない」など思うようにいかないことも多いと思います。
そこで、次のような歯磨きを行ってみてはいかがでしょうか。上手く磨かせてくれるようになるまでには時間が必要です。療育の一環と考え、一歩一歩ステップ・アップさせていくことを考えながら行っていくと、少しずつ歯ブラシを受け入れてくれるようになるでしょう。
実際の寝かせ磨きを説明しましょう!
1)歯ブラシの選択はなるべく小さいものを選ぶようにしましょう。
2)歯磨き前に、必ず歯ブラシを本人に見せて、「歯ブラシしようね!」と声かけしましょう。
3)寝かせた後に、歯ブラシを鉛筆を持つように握り、軽い力で歯を磨きましょう。
「いーち」、「にーい」、「さーん」、・・・と数えながら歯磨きを行い、10まで数えたら、歯磨きを止めて休みをいれましょう。
このようなカウント法は、一定時間(10数え終わるまで)決められたことを守る学習になります。また歯磨き慣れを形成するために、次の@からEの順に、歯磨きの順番と内容をパターン化(いつも同じ順番で繰り返す)するといいでしょう。
4)強い力で磨くと痛みが伴い、歯磨きは「痛いものだ」と経験させてしまいます。
嫌がるときには「ついつい力が入って、痛みを与えていないか?」などを考えてみましょう。
もし、歯磨きをするときに体が動いて磨けないときには、家族の人に体を保持してもらいましょう。保持する場合には、動くときに少し力を入れ、動かないときには力を緩めるように工夫し、「動かなければ押さえられない」という学習効果を期待して行いましょう。
お顔を横に振ってお口に指を入れることができない場合には、お顔に触れる練習が必要です。お顔を手のひらで包み込むように触れて、慣れさせていくことが、必要です。これを「脱感作」といいます。
お顔に触られることを嫌がる場合には、お口のなかに過敏が存在する場合も多いようです。まずは横の写真のようにお顔に触れてもいやがらないようにしていくことが、必要でしょう.
お口のなかに過敏があると、歯磨きの刺激も、本人にとっては大変苦痛になります。お顔やお口のなかを触れても嫌がらないようになったら、次のステップの歯磨きの練習に取り組みましょう。
あせらず、一歩一歩ステップアップさせていくことが大切です。歯磨きが上手にできるようにいろいろ工夫してみましょう。
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