3.お願い

<障害児・者にも「QOLの向上」をめざして>

近年、障害児・者に対する医療福祉は介護保険や訪問診療などにより、以前よりも充実してきました。障害者歯科においても「かかりつけ歯科医」を持ち日常の口腔管理をおこなって、口腔機能の維持を健全に保持することを目標としています。いわゆる「QOL(生活の質・生命の質・人生の質)の向上」です。そのためには、わたしたち医療側も「いつでも、どこでも、だれでも、良質な医療提供」ができる環境作りが必要です。        
一般に障害者といっても非常に幅広くいろんな疾患を持った方がいます。視聴覚障害・言語障害・肢体不自由児・脳血管障害の後遺症・発達期障害(精神遅滞・自閉症・脳性麻痺・ダウン症)などです。当センターはこれらの障害を持った人たちのために開設された障害者歯科診療所です。
 

<障害者に関わる方へのお願い>

障害者の歯科治療では特に発達期障害がある患者さんは、初めての人や環境などに対して順応するのに大変時間がかかります。また音や振動など、見たり聞いたりしたことのない器具にも、とても恐怖心が強く、さらに過去に痛みを感じた恐怖感を経験していると、その恐怖感はなかなか拭い去ることは困難になってしまいます。これらのことから発達期障害の患者さんにおいては、歯科治療までに大変な時間と労力が必要になってきます。
実際の障害者歯科治療の方法では大きく分けて三つに分けることができます。
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通常の歯科治療のトレーニング(行動変容法など)をもちいて治療。
A
薬物(前投薬・笑気ガス・静脈麻酔)などをもちいて鎮静をおこなって治療。
B
全身麻酔下での集中治療。
当センターではこれらの治療方法に対応できるように専任歯科医師や障害者歯科認定医による診療をおこない、充実をはかっています。しかし、このような治療でせっかく時間と労力をかけたにもかかわらず、治療後の口腔管理がおこなわれなかったため、また元の状態に戻ってしまうことも多々あります。そのためにはやはり、「かかりつけ歯科医」を持つことが重要になってきます。日頃から家庭や診療所で、口腔管理をおこなうことで歯科治療に対する不安、恐怖を和らげ、順応性を維持することができるのです。
口腔機能を健全に保持することで、美味しく食事ができ、楽しく話すことができ、情緒も安定してきます。いわゆる「QOLの向上」につながっていきます。ぜひとも「かかりつけ歯科医」をもって、口腔管理をしていきませんか。